ありさんシェフの晩餐会!ユーモアと優しさがあふれる絵本の世界へようこそ
「ありさんシェフのしょうたいじょう」は、読み聞かせの時間がもっと楽しくなる、そんな魅力的な絵本です。4歳と2歳の子を持つ私が、この絵本を開いた瞬間、その色彩豊かなイラストと、ユーモアあふれるストーリーに心を奪われました。まるで劇場にいるかのようなワクワク感と、思わずクスッと笑ってしまう場面が満載で、子どもたちはもちろん、大人も一緒に楽しめる作品だと感じました。
ストーリーの魅力:晩餐会は大騒ぎ!?
物語は、偉大なありさんシェフが動物たちを晩餐会に招待するところから始まります。しかし、招待客の動物たちはそれぞれ個性豊か。ねずみはねこの隣を嫌がり、ひつじはおおかみと同じテーブルを恐れます。ふくろうは暗い部屋で食事をしたいと言い出す始末。ありさんシェフは、そんな動物たちのわがまま(?)を聞きながら、席順を決めるという難題に立ち向かいます。
この物語の面白いところは、子どもたちが大好きな動物たちが、まるで人間のようにそれぞれの好みや感情を持っているところ。子どもたちは、動物たちの気持ちを想像しながら、「どうしてかな?」「こうすればうまくいくんじゃない?」と、自然と考える力を養うことができます。
ありさんシェフの優しさ:相手を思いやる心
ありさんシェフは、動物たちの様々な要望に、決して頭ごなしに否定することなく、真剣に向き合います。「どうすればみんなが楽しく食事ができるだろうか?」と、相手の気持ちを想像しながら、知恵を絞って解決策を探っていくのです。
このありさんシェフの姿は、子どもたちに「相手を思いやる心」の大切さを教えてくれます。友だちと遊ぶ時、家族と過ごす時、相手の気持ちを考えて行動することの素晴らしさを、この絵本を通して学ぶことができるでしょう。
絵の魅力:細部までこだわった色彩豊かな世界
この絵本の魅力は、ストーリーだけではありません。細部まで丁寧に描かれた、色彩豊かなイラストも、子どもたちの心を惹きつけます。動物たちの表情や動きが生き生きと表現されており、まるで絵本の世界に飛び込んだかのような臨場感を味わえます。
特に、晩餐会のシーンは圧巻です。豪華な料理や、それぞれの動物たちの服装など、見ているだけでワクワクしてきます。子どもたちは、絵の中から新しい発見をしたり、物語の世界観をより深く理解したりすることができるでしょう。絵本を読み終わった後も、子どもたちは何度もページをめくり、絵を眺めながら想像力を膨らませることでしょう。
読み聞かせのポイント:声色を変えて楽しもう!
この絵本は、読み聞かせにも最適です。動物たちのセリフを、それぞれのキャラクターに合わせて声色を変えて読んであげると、子どもたちは大喜びします。ねずみはちょっぴり臆病な声で、おおかみは野太い声で、ふくろうは落ち着いた声で…といった具合に、工夫してみてください。
また、読み聞かせの途中で、「もしあなたが招待されたら、誰の隣に座りたい?」「どんな料理を食べてみたい?」などと質問を投げかけてみるのもおすすめです。子どもたちは、物語に参加しているような感覚になり、さらに絵本の世界に没頭してくれるでしょう。
どんな子供や家庭にオススメ?
「ありさんシェフのしょうたいじょう」は、以下のような子供や家庭に特におすすめです。
- 想像力豊かな子供: 動物たちのわがままを通して、様々な状況を想像し、解決策を考える楽しさを味わえます。
- 優しい心の子供: 相手の気持ちを思いやるありさんシェフの姿から、共感力や優しさを育むことができます。
- 絵本好きな子供: 色鮮やかで細部までこだわったイラストは、子供たちの美的感覚を刺激し、絵本の世界への興味を深めます。
- 読み聞かせを楽しみたい家庭: 親子で声色を変えながら読むことで、楽しいコミュニケーションの時間を持つことができます。
- 友達付き合いに悩む子供: 友達との関わり方や、相手を思いやる大切さを学ぶきっかけになります。
- 食育に関心のある家庭: 食事のマナーや、みんなで食卓を囲む楽しさを教えることができます。
この絵本は、単なる読み物としてだけでなく、子どもたちの心を豊かにし、成長をサポートしてくれる素晴らしい教材です。ぜひ、ご家族で「ありさんシェフの晩餐会」に参加して、笑顔あふれるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

| タイトル | ありさんシェフのしょうたいじょう |
| 著者 | ダリオ・ポモドーロ / ロレンツォ・サンジョ / ディーン・フジオカ |
| 出版社 | 講談社 |
| 発売日 | 2025年10月 |