えみこの絵本ガイド

二児のママであるえみこがおすすめする絵本のご紹介

【絵本レビュー】いつもいっしょに【こんのひとみ】

いつもいっしょに:心温まるくまとうさぎの物語

この絵本、「いつもいっしょに」は、くまとうさぎの心温まる物語です。読み終えた後、優しい気持ちと、大切な人と過ごす時間の尊さを改めて感じさせてくれる、そんな一冊でした。 特に、小さな子どもを持つ母親として、この絵本に深く共感し、そして感動しました。

ふたりぼっちのくまさんと、現れた小さなうさぎさん

森の中にひとりぼっちで暮らすくまさん。静かな日々を送っていましたが、ある日、ドアをノックする音がします。開けてみると、寒そうに震えている小さなうさぎさんが立っていました。

この場面からすでに、読者の心はくまさんへの温かい気持ちで満たされていきます。 くまさんは、何も言わないうさぎさんを心配し、自分の家に入れてあげ、温かい飲み物と食べ物を用意します。 絵本の優しいタッチの絵と、くまさんの優しさに満ちた行動が、子供の心にすっと入っていくのを感じました。 私の4歳と2歳の娘たちも、くまさんの優しさにすぐに気づき、「くまさん、いい人だね!」とつぶやいていました。

言葉にならない想いと、くまさんの勇気

うさぎさんは、くまさんの親切にもかかわらず、ほとんど言葉を話しません。 その様子から、うさぎさんの心の中に隠された寂しさや不安が伝わってきます。 この沈黙が、逆に物語に深みを与えていると感じました。 言葉にならない想いを、静かに、そして丁寧に描いていく筆致に、私は胸を打たれました。 きっと、言葉にならない気持ちを抱えている子供たちも、このうさぎさんに共感してくれるのではないでしょうか。

そんな中、くまさんはついに、うさぎさんに「いつもいっしょに、いようね」と声をかけます。 この一言に、くまさんの深い愛情と、うさぎさんへの強い思いやりが込められています。 くまさんの勇気と優しさに、私は涙がこみ上げてきました。 これは、子供たちへの愛情表現の素晴らしさを教えてくれる、とても大切なシーンです。 娘たちは、この場面でくまさんにさらに惹きつけられ、何度も読み返していました。

絵本の魅力:優しいタッチと温かい色使い

この絵本の魅力は、なんと言っても、絵の優しいタッチと温かい色使いにあります。 くまさんとうさぎさんの表情、森の風景、そしてくまさんの家の温かさ…全てが、心を穏やかに、優しく包み込んでくれます。 特に、夕暮れの森のシーンは、何とも言えない美しさで、娘たちを魅了していました。 何度もページをめくり、細部までじっくりと見ていました。 子供たちの豊かな想像力を刺激する、素晴らしいイラストだと思います。

読み聞かせの楽しさと、親子で共有できる時間

この絵本は、読み聞かせに最適です。 短い文章と、分かりやすいストーリー展開は、小さな子供たちにも理解しやすく、飽きさせません。 娘たちと一緒になって、くまさんとうさぎさんの気持ちを想像したり、声のトーンを変えて読み聞かせたりと、楽しい時間を過ごすことができました。 絵本を通して、娘たちと語り合う時間を持つことができ、親子間の絆を深める一助になったと感じています。

大切な人に贈りたい、心に残る絵本

「いつもいっしょに」は、単なる童話ではありません。 それは、大切な人との繋がり、そして愛情の大切さを教えてくれる、心に残る物語です。 くまさんの優しさ、うさぎさんの静かな強さ、そして二人の間の温かい絆…これらの要素が、読者の心に深く響き、忘れられない感動を与えてくれます。

この絵本は、子供たちへの愛情表現について考えさせられるだけでなく、大人自身の心の在り方についても問いかけてくれます。 私たち親も、子供たちと同じように、時に言葉にならない想いを抱えていることがあります。 この絵本は、そんな私たち大人にも、心の温かさを取り戻させてくれる、そんな力を持っています。

この絵本を勧めたい子供と家庭

この絵本は、特に、4歳から小学校低学年のお子さんを持つ家庭にオススメです。 優しい絵と分かりやすいストーリーは、お子さんたちの心を優しく包み込み、読み聞かせを通して、親子の絆を育むのに役立つでしょう。 また、言葉でうまく気持ちを伝えられないお子さんや、少し内向的なお子さんにも、この絵本のうさぎさんを通して、自分の気持ちを理解してもらえるかもしれません。 静かな時間の中で、じっくりと絵本の温かさを味わいたい、そんな家庭に、心からおすすめしたい一冊です。 大切な人と過ごす時間、そしてその時間を大切にする気持ち…この絵本は、そんな大切なことを教えてくれるでしょう。 いつもいっしょに

タイトル いつもいっしょに
著者 こんのひとみ / いもとようこ
出版社 金の星社
発売日 2008年02月