えみこの絵本ガイド

二児のママであるえみこがおすすめする絵本のご紹介

【絵本レビュー】おちばのほん【いわさゆうこ】

『おちばのほん』:土に還る命の物語、母として娘たちに伝えたいこと

秋の日の贈り物:『おちばのほん』との出会い

秋風が吹き始めると、街路樹や公園の木々が鮮やかに色づき始めますよね。私は、そんな季節になると、娘たちと近所の公園へ落ち葉拾いに行くのが恒例になっています。赤や黄色、茶色と、様々な色や形の葉っぱを夢中で集める娘たちの姿を見ていると、心が温かくなります。

そんな折、ふと手に取ったのがこの絵本、『おちばのほん』でした。色鉛筆で丁寧に描かれた落ち葉の絵に惹かれ、ページをめくると、そこには、私たちが普段何気なく見ている落ち葉たちの、知られざる物語が広がっていました。

命の循環を描く、美しい絵と優しい言葉

この絵本は、季節の移り変わりとともに、落ち葉が風に舞い、雨に打たれ、やがて土に還っていく様子を描いています。その過程で、ミミズやダンゴムシといった小さな生き物たちが、落ち葉を食べて分解し、土を豊かにしていく様子も描かれています。

絵本に使われている言葉は、とても優しくて温かい。「かぜがふくと ひらひら まいあがる」「あめがあたると しっとり ぬれる」。まるで、落ち葉たちが語りかけているかのような、そんな感覚になります。

私が特に心を惹かれたのは、落ち葉が土に還り、新しい命を育むための栄養となる場面です。落ち葉は、ただ朽ち果てるのではなく、土の中で微生物や小さな生き物たちの糧となり、新たな植物を育てる力となる。その様子は、まるで母が子を育む姿と重なります。

子供たちの心を育む、自然との触れ合い

この絵本を娘たちと読むようになってから、公園へ行くのがさらに楽しくなりました。以前はただ集めるだけだった落ち葉を、娘たちはじっくりと観察するようになりました。「ママ、この葉っぱは、ちょっとだけ穴があいてるね」「こっちは、色が赤と黄色で混ざってる!」と、様々な発見を教えてくれます。

また、絵本に出てくるミミズやダンゴムシを見つけると、「あ、おちばを食べてる!」と大喜び。絵本を通して、自然の営みや命のつながりを、少しずつ理解し始めているようです。

この絵本を読んでから、私は、娘たちに自然の美しさや命の尊さを伝えることの大切さを、改めて実感しました。普段の生活の中では忘れがちな、自然とのつながりや、命の循環を、この絵本は優しく教えてくれます。

読み聞かせを通して深まる親子の絆

この絵本を読む時間は、私にとって、娘たちとの大切な時間です。絵本を読みながら、娘たちの質問に答えたり、一緒に落ち葉の絵を描いたり、時には、絵本に出てくる場所へ実際に行ってみたり。

絵本を通して、娘たちの好奇心を刺激し、一緒に新しい発見をする。そんな時間を持つことで、親子の絆はより一層深まります。

こんな子供たち、こんな家庭にオススメ

  • 自然や生き物が好きな子供
  • 好奇心旺盛で、色々なことに興味を持つ子供
  • 優しい心を育てたいと願う親御さん
  • 親子の触れ合いの時間を大切にしたい家庭
  • 秋の季節にぴったりの絵本を探している方

『おちばのほん』は、子供たちの心を豊かにし、自然への感謝の気持ちを育む、そんな素敵な絵本です。ぜひ、あなたのお子さんと一緒に、この絵本の世界を旅してみてください。きっと、新しい発見と感動が待っているはずです。 おちばのほん

タイトル おちばのほん
著者 いわさゆうこ
出版社 文一総合出版
発売日 2021年11月